映画未視聴コンプレックス

感想を書いていきます。克服するぞ!

映画【トップガン マーヴェリック】感想 ネタバレ有

 2023/05/14視聴。タイトルは知っていて、面白いらしいというのも聞いたことがありました。

 Netflixのランキング上位にあり、勧められたのもあって観てみました。

 

 まず、再生を押したら出演者にトム・クルーズの名前が出ていて嬉しくなりました。トム・クルーズという人の名前は勿論ずっと前から知っていましたが、最近Netflixを観るようになって、初めて具体的にトム・クルーズのことを認識するようになったので、出演者欄に名前があると知っている人を見つけた嬉しさがあります。それに、トム・クルーズはたくさんの映画に出ていると思うので、今後も頻繁にこの嬉しい気持ちを感じられるであろう予感が既に嬉しいです。

 海の上に浮く滑走路(空母)からかっこいい感じの飛行機が飛ぶシーンから始まりました。そこからはプロモかってくらい飛行機が飛び、戻り、飛び、かっこいい音楽が鳴りました。

 そしてトム・クルーズが出てきて、整備的なことをやっていました。筋肉がすごいです。サングラスをかけてバイクに乗るのもかっこいい。バイクで短く移動した先で、空気抵抗をめっちゃ減らしてる感じの黒い飛行機が出てきました。サングラスをとるトム・クルーズ、かっこよっ。目と眉ちかっ。

 何かの計画がこのままだと駄目になるので、目標であるマッハ10を見せるとのことです。マッハ10? あっという間に空気抵抗の少なそうな飛行機に乗り、かっこいい感じで離陸の準備をし、飛ぶ流れになりました。ここでマーヴェリックという名前が出てきたので、トム・クルーズ=マーヴェリックさんってことを知りました。

 ケイン少将(このひともサングラスが似合っている)という偉い人に飛行を見せたいようです。中止させられそうになりましたが、マッハ10達成してみんな大喜びするも、マーヴェリックさんが調子づいてしまい、もっと加速していたら通信が途絶えてしまって一気にお通夜ムードになってしまいました……。でもマーヴェリックは無事で、少し顔が薄黒くなっただけで、落ちちゃった?にしては意外と大丈夫そうだったのでよかったです。

 ケイン少将に怒られているマーヴェリック。パイロットは近い将来絶滅(自動化)するので、飲食や排泄をし、命令に背くといったパイロットは要らないと言われ、トップガンへ戻るよう言われます。トップガンに戻される、ということがどういうことなのかわかりませんが、次のシーンではサングラスかけてニコニコ笑顔でバイクに乗るマーヴェリック、可愛いです。きっといいことなんだろうね。

 トップガンへ行くも何か全体的に嫌な感じです。やっぱりいいことじゃないのかな……。中将という偉い人から今回の目標を説明されます。そこで、飛びたい気持ちでいっぱいだったマーヴェリックは教える側で飛べないことがわかります。マーヴェリックのせいで亡くなってしまった人の息子が飛ぶ人リストの中にいるようです。断ろうとしますが、教えるか辞めるか迫られます。

 酒場的なところで過去にマーヴェリックと何かあった感じの綺麗な女性・ペニーが登場し、スマホを机に置いたのがルール違反と指摘されます。ペニーが鐘を鳴らすとお店の人みんなに奢ることになります。嫌なシステムすぎる。法的に許されることなのか?

 さっきの飛ぶ人リストに出ていたパイロットたちが現れ、軽快な掛け合いが始まりますが、何を言っているのかよくわかりませんでした。みんなコールサインというものがあるようです。フェニックスとかコヨーテとか言ってました。自分ならフェニックスとは流石に名乗れないなと思いました。

 お店の音楽機器の線を引っこ抜いてピアノを弾き出す人、やばくないですか。そんなことしていいの?怒られない?ピアノ弾きたいからって、急にそんなことする?飲み過ぎか?と思いました。怖いもの知らずが過ぎる。

 手持ちのお金がないので明日払いに来るとマーヴェリックが言ったところ、ペニーがもう一度鐘を鳴らしたことにより、マーヴェリックは文字通りお店から引きずり出されます。このお店、法の外にあるのか?もし自分がマーヴェリックなら絶許です。というか酔っ払ってるだろうに、鐘が鳴ったらどうなる的なルールを即座に判断するお客さんたちすごいなと思いました。自分はきっと溶け込めないし、鐘が鳴った場合の行動も咄嗟に判断できないと思うのでこの酒場には絶対に行けません。

 トム・クルーズはピート・ミッチェルというそうです(マーヴェリックというのはコールサインでした。コールサイン?)。

 若者たちはずーっとマーヴェリックを舐めて軽んじている感じがあったので、空中戦練習が始まった時には早く技術を見せつけて鼻を明かしてやれ!とわくわくしました。案の定マーヴェリックを舐めていた人たちはみんな負けて、腕立て伏せをさせられていたのでいい気分でした✌

 ルースターという人(酒場で勝手にお店の音楽機器の線を引っこ抜いてピアノを弾いていた人)からつんけんされていましたが、結局その人もマーヴェリックが負かします。

 コブラ機動というのがわからないけど、蛇の名前が入っていてかっこいいですね。蛇が首をもたげる感じのことを言っているのかな。

 死なせずみんなを帰らせることを目標にしているマーヴェリックと、作戦が作戦だから死ぬのも最悪しゃあないよと思っている中将とでギスギスしています。

 翌日ペニーに酒場代(納得がいかないですね)を支払いに行き、一緒にボートを直しに行くことになりますが、びっくりするほど傾いていてひやひやしました。ボートってあんなに傾いていても乗れるんだ。

 戦闘訓練シーンも、ボートシーンも、酔いました。(バイクシーンはぎりセーフ)

 マーヴェリックにバイクで送ってもらって、家に入って、閉めた扉にもたれて息をついて上を見上げるペニー、もう大好きなのあふれ出てるじゃん……!と思いました。いいですね。

 時間が敵だというマーヴェリック。訓練シーン、かっこいいけど酔う。

 アイスマンという偉い人のおうちに行って話をします。ルースターというひと(音楽機器の線)の父親のことでうまくいかない話とかしてますが、アイスマンは”It's time to let go.(過去は水に流せ)”と言います。

 涙を浮かべているマーヴェリックが、自分は教官じゃない、戦闘機乗りで、それは仕事じゃなく自分そのものだ、というところ、かっこいいです。自分にとってのそういうものを見つけたいですね。

 突然、波打ち際でアメフトが始まります。みんなサングラスをしており、とても似合っていました。何だかんだですーごい仲良くなり、中将が見に来て一瞬ピリつきますが、許されたのでよかったです。

 夜になってバイクでペニーを送り、ペニーが家に入っていった時にドアを開けたままだったので、閉め忘れてるよ!と思っていたらそういうことでした。あの場にいなくてよかった。良かれと思って閉めるところだった……。

 娘さんが戻ってきたので上の階の窓から追い出されますが、降りた先に娘さんがいて、マーヴェリックに一言声をかけていなくなるシーン、胸がぎゅっとなりました。

 また飛行機の訓練シーンになって、バードストライク(鳥がぶつかる)という言葉が出てきて新鮮でした。そういえばそういうこともあるんだな、パイロットも鳥も大変だなと思いました。

 そのあと訓練中に事故があり、ルースター君と衝突します。仲良くしてほしいです。

 アイスマンという後ろ盾がいなくなり、速攻で中将に教官から外され飛行禁止を言い渡されます。そこでマーヴェリックは勝手に飛行機に乗り、すごい技術を見せます。それによって中将がマーヴェリックを編隊長に任命します。自力で勝ち取っててかっこいい!

 酒場でこのことを耳打ちされたペニーから表情が消えていくシーンと、その後、外で抱き合うもマーヴェリックの目は既にミッションに向いている感じがつらかったです。ペニーはもっとつらいよな……。

 ミッション前、運転席に座っていよいよというところで、同僚の人と挨拶を交わすシーンもかっこよかったです。普段軽口を言い合っているのに、丁寧に言葉を返すシーン、良かったです。

 ミッションが始まり、いろいろなことが起こり、うまくいくことも多々ありますが、うまくいかないこともあります。ルーカス君の頑張りに嬉しくなりました。敵地から脱出する方法もかっこいいですね!そのあともピンチが迫り、思わぬ助けが現れて生き残ります。

 型破りだけど、あまりの実力に偉い人も私情がある人も認めざるを得ない感じ、かっこいいです。

 車の横でペニーと再会するシーン、画になっていて綺麗でした。

 最終みんなうまいこと行ってよかったです。

 

 同僚はマーヴェリックに「その目つきは?(その顔は好きじゃない)」と言い、ペニーはマーヴェリックに「その顔はやめて」と言うシーンが数回ありました。それに対してマーヴェリックが「普段と同じさ(この顔しかない)」と返すところもよかったです。何というか、愛されているんだろうなと感じました。

 

 薄々わかってはいましたが、この映画もシリーズ物のようです。前作を観ればルーカス君のお父さんの話とかも詳しくわかるのかな。

 全体的に乗り物に乗っているシーンが多くてかっこよかったです。

 戦闘機を操縦しているシーンはとにかく臨場感がすごかったです。映画館で観たらもっとすごかったんだろうなと思いました。

映画【マッドマックス 怒りのデス・ロード】感想 ネタバレ有

 2023/05/07視聴。

 タイトルは知っていました。

 

 開幕早々に砂漠にいる可愛いトカゲが映って、案の定食べられるシーンから始まりました。

 髪の長い主人公かっこいい!と思う間もなく怒涛の展開で、主人公は何やらつらい過去があるようで色んな幻聴・幻覚にとらわれつつすぐに怖い人たちに見つかってつかまり、背中を踏み付けられ、車の後ろに長い紐で繋いで走らされ……と最悪続きでした。連れていかれた先でも両手両足を縛られて勝手に髪を切られたり、背中に入れ墨で情報を入れられたりと最悪を更新し(ここで主人公の血液がハイオクどうこう書かれていましたが、それが何なのか自分にはわからずじまいでした。)、向こうから髑髏のダサい焼きゴテまで持ってこられて、こんなのあまりに最悪過ぎると思っていたら突然主人公が鬼の抵抗を見せて縛めから抜け出し、周りを蹴散らしてどんどん逃げ始めたのでよかったです。いろんな幻覚を見ながらもすごい勢いで逃げます。何とか頑張りますが結局またつかまってしまいました。

 岩肌に大きな髑髏が彫られていて、ここを作った人は髑髏が大好きなんだろうなと思いました。

 その砦にいる男の人は塗っているのか白い人ばかりで、車のハンドル中央の装飾もでかでかと髑髏がついてて笑いました。中でも具合の悪そうなひとがプラスチックみたいな鎧を着せられ、ベルト部分にでっかい髑髏の装飾をつけられ、最後にかっこいい呼吸器みたいなものをつけていました。このひとがイモータン・ジョーというボスとのことでした。ボスの趣味でこんなに髑髏だらけなのかぁ……と思いました。短いシーンでフュリオサとウォーボーイズとV8、と聞きなれない名前が立て続けに出てきて、結局最後までV8が何のことなのかわかりませんでした。車のこと?小隊のこと?

 フュリオサはおでこから目元までをありえないほど黒く塗っているかっこいい綺麗なひとで、作中で人となりを知るより先に裏切り始めたことがわかります。こんなに綺麗ならボスの妻の一員にされそうなものなのにと思いました。ボス見る目ないんかな。

 男の人たちも目の周りを黒く塗っており、この世界の流行りの戦メイクかな~とのんきに思っていたらハンドルの接続部分の油的なものを手に取って顔に塗り直すシーンがあってびびりました。肌荒れやばそう。この世界じゃ自分は生きていけない……。

 ボスはこの辺を牛耳っているようで、岩肌に掘られたでっかい髑髏の顎あたりから下にいる群衆へ少しだけ水を撒いていました。ウォーボーイズという白い男の人たちはボスを崇拝しているようでした。良い軍団でも悪い軍団でも、大勢の上に立つ人は人を惹きつけるカリスマ性があるんでしょうね。

 ミルクがあるという話があったので、牛がいるのかな?と思ってたら人間の母乳工場的な部屋がありドン引きしました……。

 主人公は鳥かご的なところに入れられており、輸血をする時に鳥かごの底が開いてさかさまに宙吊りにされ、鎖骨あたりに刺された針から血を取られていました。これがまた怖い……。この砦は上記の母乳といい輸血といい出産といい、人間から資源を採る行為が不条理で工場的でとても怖かったです。

 どうも輸血をしないとやばいらしいウォーボーイが、主人公を輸血袋として車の前面に縛り付けて連れていくことにしていました。輸血袋、普通、車の外の前面に縛り付けるかな?嫌過ぎますね……シートに座っていいとしてもついていきたくなさ過ぎる。そもそも勝手に輸血させられてるのも嫌過ぎる。

 走行する車に大量のスピーカーがついていて、その前でギター弾かされてる人とかどのくらいお給料もらったらあんなことするんだろうな。

 ヤマアラシというグループ名のひとたちが出てきたのですが、車にいっぱいとげが付いてて名前の通りで可愛いなと思いました。ヤマアラシって自分たちでつけた名前なのかな。それとも、周りが言い出したのかな。どちらにしてもそう呼ばれているの可愛い。

 そこから裏切ったフュリオサを追跡しつつ砂嵐みたいなところにつっこんで大わらわですが、主人公を車内に入れることもなく俺を見ろと騒ぐ輸血されてる側のウォーボーイに対し、ちゃんとボーイのほうを向く主人公が可愛いです。ボーイズが死ぬぞ!って時に口にシューってするやつなんなんでしょうね。わからずじまいでした。あと、フュリオサが連れてった女の子たちがウォーボーイズは放っておいても死ぬ、と言っていましたが、それも何でそうなのかわからずじまいでした。

 フュリオサは子供を産むために捕まっていたボスの妻たちと逃げるために今回の裏切りを計画したとのことで、何やかやあり一緒に行くことになった主人公ですが、車外での鎖・口枷・お水ホースが邪魔な争いシーンもすごかったです。

 谷のあたりにいる人たちは、バイク移動でゴーグルしてたり被り物に耳が生えてたりして可愛かったです。でもモトクロス的な動きで飛びながら手投げ弾を車内へ放ってくるのでかなり嫌です。

 ボスが、主人公らの車に乗り込んで行くと志願したボーイの口に急にシューってしたところ笑いました。あのスプレーって人に勝手にかけていいものなの。

 輸血されていた側のウォーボーイ(ニュークスという名前)は崇拝していたボスに愛想をつかされて、主人公らが乗ってる車体の下を移動していると思ったらいつの間かもう見張りのスペースに入り込んでて怖かったです。見張り番をすると言った赤毛のお姉さんはお姉さんで、ボーイを見つけて言葉を交わすと一緒に寝転がって視線を合わせていい感じになってました。そんな場合じゃないでしょ!見張りなさいよ!何のための見張りだよ!ウォーボーイが乗り込んでいることをみんなに知らせろ!と思ったけど何事もなくてよかったです。その後、ぬかるんだ場所でみんなが車外に出てタイヤに何か噛ませたり困ったりしていたら、勝手に運転席に乗り込んで急に車を動かすウォーボーイのニュークスと、助っ人よぉ!と得意げに叫ぶ赤毛のお姉さん、危な過ぎる。信頼度的にも不安だし、単純に事故の元なので急にそういうことはしないでもらいたいと思いました。

 車を停めて何やらしているうちに、俺を待つなと言って追手の方へ歩いていく主人公、かっこよかったです。戻ってくるも血まみれで「血が出てる」→「彼の血じゃないわ」と言われる流れもかっこいい!言われたい言葉ランキングに入れたいです。

 周りに両手両足が竹馬みたいなひとがちらほらいたのが不気味でした。

 フュリオサがみんなから離れ、義手を落としながら膝をつくシーンが絶望的で綺麗でした。

 バイクで塩の湖(海?)を渡るのにフュリオサが一緒に行かないか誘うも、一人で行くという主人公。「希望は持たぬことだ。心が壊れたら残るのは――”狂気”(MAD)だけだ。」と主人公が忠告するところで、じゃあマックスってなに?もしかしてあなたの名前か?と思いました。そうでした。

 一旦は別々に出発するも主人公がすぐ合流してきて、そこからはまたスピーディーな展開で、あっという間に追手に追い付かれます。口に燃料を含んで車のエンジンか何かに吹き込んで速度を出す、ということをお互い繰り返して加速していましたが、これって実際にあることなのか、やっていいことなのかわからなかったです(車に詳しくないので。)。

 敵側のケチな中ボス、乳首部分の服が切り取られていて乳首ピアスが見えるようになっているのがなーんか嫌でした。別に服もピアスも好きにすりゃあいいんだけど、なーーーんか嫌。

 しなる長い棒の先にひっかかってぐよんぐよん揺れながら攻撃を仕掛ける係、すごいこと考えるなと思いました。絶対にやりたくない。くくり付けられてるわけでもなく、つま先を輪っかの部分にひっかけているだけというのが恐ろしいです。でもこの人たちが車内からひとを攫ったり上から何か投げ込んできたりと大活躍でした。

 ギター係のギターは先端部分から火が出ていました。かっこいいですね。そういうギター、ほしい。

 輸血されていた側のウォーボーイ・ニュークスが今度は静かに同じセリフを言うシーン、かっこよかったです。

 みんな協力して戦って、犠牲もたくさん出て、最終的に「イモータン・ジョーは死んだ!」と言うところ、悪い奴はそのくらいじゃ死なない!脳天に数発打ち込め!とハラハラしましたがちゃんと死んでたみたいでよかったです。剥がしたやつ、呼吸器じゃなかったのかな。

 車ごと人力エレベーターに乗って上がっていく中(群衆もいっぱい乗ってるけど強度大丈夫か?)、砦へは上がらず人混みに紛れていく主人公がまたかっこよかったです。フュリオサと視線だけ合わせる感じで、作中はほんの短期間だったと思いますが、共闘したふたりの決別の瞬間という雰囲気が感じられてよかった……。ここに留まらないという生き方、かっこいい。自分だったら確実に砦に残って畑係兼雑用係みたいなポジションで生きていく……実際そうやって生きていきたい……。

 

 主人公が見ていた幻覚などわからない部分がいくつかあったなと思って検索してみたら、マッドマックスはシリーズものでした。しかも怒りのデス・ロードは4シリーズの4つ目でした。でも、前作を観ていない状態でも楽しめました。荒野大爆走カーチェイス、爆発、銃撃戦、乱闘とすごい迫力でした。

 主人公とフュリオサの関係性もよかったです。

 全体的な世界観や登場人物に、敵味方関係なく愛着がわくような映画でした。

映画【グリーン・インフェルノ】感想 ネタバレ有

 2023/05/05視聴。何やら食人族の映画があるらしいというのは知っていました。

 怖そうな映画や痛そうな映画が苦手なのですが、Netflixの一覧に出てきたので怖いもの見たさで選びました。

 

 広大なジャングルの上空映像から始まり、その自然を開発していくブルドーザー、そしてそれを見つめる原住民……といった感じで話が始まります。

 寮の外で行われる抗議活動の声で目が覚める主人公の女性ジャスティンですが、徹底的に世間知らずな感じで描かれていました。講義で女性器切除の儀式の話を聞いた時にも、警察は何をやっているの!?私の父は国連の弁護士です!何とかできるのでは?!的なことを発言していて、傲慢な感じがしてやだなと思いました。大きいひげの男性ジョナが主人公を環境活動家の会合に誘いますが、ジョナはジョナでスクリーンに映し出された儀式の写真をスマホで撮ったり、主人公への好意を周りに悟られるほど出してたりと何だかいけ好かなかったです。

 講義のシーンでは、先生が「では次に、蟻責めの写真を……」って言って蟻の写真がスクリーンに映されるところで場面転換しました。

 

 先住民族を助けたいという環境活動家グループのリーダー・アレハンドロが初めて会合に参加した主人公の発言に怒って退室を促すシーンは、主人公がリーダーにカリスマ性を見出して少し惹かれているのもあってか、こういう手法で人を引き込むのが計算だったら怖いなと思いました。翌日リーダーのアレハンドロを探して謝罪するもなかなか受け入れてくれないのもそういう手口に見えました。最終的にデモのやり方をレクチャーしてくれとお願いする主人公がまんまと罠にはまっていってる感じがして怖かったです。

 アレハンドロの彼女に主人公が釘を刺されるシーンもあり、このひとも何かやらかすな……と思いました。実際にやらかしましたが、そこまで酷い目には合わず早々に退場したので拍子抜けでした。

 活動実行の日には、金髪の友達が危険だと止めるのも聞かず、父に止められるも強引に電話を切って旅立ち……。とにかく主人公のジャスティンが真面目というか世間知らずというか頭でっかちというか、由緒正しい裕福な家庭で大事に育ったお嬢様といった感じでした。何だかんだで金髪の友達がいい子で、最後まで主人公の身を案じているところがよかったです。

 現地で合流した、仲介人だという男性カルロス(スポンサー)のサングラスをとった顔がかっこよかったです。

 現地にだいぶ近づいたところで、リーダーが傭兵が撃ってくる可能性を示唆して不安になる一同に対し、我々の活動に強制はない、帰りたい奴は帰れというシーンも怖かったです。今更帰るとは言えないですよね……。

 船で3時間以上移動するシーンで、岸辺にクロヒョウ(ブラックジャガー)がおり、ヤハ族にとって自然を守ると信じられており、罪人は地獄に送るとされている話を聞きます。

 現地に到着して着替え、いよいよ実行という時にリーダーがみんなに仮面を渡しながら”これは個人のためじゃない、大義のためだ、仮面で一つの顔になる、立ち上がれ、歴史になる”というようなことを言って鼓舞しますが、胡散臭くて素直にみてられなかったです。活動の結果としては、実はリーダーが国連の職員の娘である主人公の命を盾にした計画を立てていて、その思惑通りに事が運んで大成功していました。人の命を餌にしたくせに、やりきったという感じでリーダーと彼女と微笑み合うシーンが気持ち悪かったです。主人公はそんなこと知らなかったため大憤慨していましたが、帰りの機内はお祝いムードで、喜び合え、自分でやりたがって来たことだと主人公へ言うリーダーが重ね重ね嫌でした。

 その後飛行機が出火して機内は大パニックになり、墜落中も墜落後も人がどんどん減ります。そして身体を真っ赤に塗った先住民のヤハ族に見つかってサクサク射抜かれていきます。主人公らは麻酔吹き矢打たれて一瞬で眠ってましたが、普通にすごく痛そうだし、感染症とかもやばそう……。

 生き残ったメンバーがヤハ族の村に連れていかれるシーンも怖かったです。ジャングルの緑に対して補色の赤が映えていました。連れていかれてる最中も村に入ってからも、とにかく村人たちからもみくちゃに頭を撫でられていて、こんな真っ赤な知らない人たちに囲まれて撫でくり回されるの、すごく怖いなぁと思いました。

 パイ〇ーツみたいな格好をした長(おさ)的な女性が出てきてみんなを品定めして、ジョナだけ大きい岩の上に連れていかれてサクサク解体されます。いくら食人族とはいえ、素手で舌をがっちりつかんで切り取るのとか、腕やら足やらもぐのとか早過ぎないか?と思いました。自分の舌をつかんだことがある人ならわかると思いますが、舌って滑ってうまくつかめないですよね。その後は料理していくシーンでしたが、塩的なものを振ったり包み焼き的なことをしたりで見てられないほどグロいシーンではなかったです。この時、檻に入れられていた主人公がラーズという男性を抱きしめるように頭を抱えていて、え?そういう感じ?となりました。

 夜になり、ここでリーダーは、実は今回の活動は名前を売るためのPR活動だと暴露します。カルロスは雇われた人でお金を得られて、自分らは名を売れた、先住民はいずれ滅びる、次の開発業者が同じ傭兵を雇ってここへ来る、これが世の中の仕組みだ、良い奴も悪い奴も繋がっている、というところはメッセージ性を感じました。エイミーという女性の恋人で、タトゥー目立ちめの女性サマンサが脱出を試みるといって檻から出ようとして速攻で監視役に吹き矢で打たれてました。この吹き矢、即効性高すぎる……針部分まさか使い回してないよね……。

 村に来た時から檻越しに静かに主人公を見つめていた子供が、主人公のネックレス(由緒正しいやつ・笛になっている)をいじっていたため、吹いて見せる友好ポイントを貯めていく主人公。そのあと女性陣は連れていかれ、長(おさ)的な女性が牙?骨?のようなとがったもの持っており、ズボンを脱がされた女性陣に次々刺すシーンが観ていてきつかったです……血をおでこになすられるのも嫌すぎるし、その牙ってジョナの目ぇくりぬいたやつじゃないよね……?と思いました。主人公以外のみんなは檻に戻され、またも脱出を企てるタトゥー女性のサマンサが、何とか檻を抜け出し岸辺にある船へ駆け寄っていくところで暗転しました。暗転した時点で絶対駄目じゃん……と思いました。

 次は村人たちの生活シーンから始まります。身体中に何やらペイントされた主人公が檻に戻され、ご飯が運ばれてきて、脱出するには栄養をつけないととみんなで出されたごはんを食べますが、エイミーはそれが恋人のサマンサだと気づき、割ったお椀で首を掻き切って死んでしまいます。判断がかなり早かったです。みんなで亡くなったエイミーの口に詰め物(マリファナ)をしたり口から棒をさしたりしている横で、ストレス発散のためと自慰を始めるリーダーのアレハンドロ、ここまで来ると、こんなに突き抜けたやつはのちにもっととんでもないことやらかすのでは?と不安がわきました。GPSの話を何度もする男性ダニエルが怒ってリーダーの首を絞めたところで偉い人っぽい男が来て、咄嗟に主人公に覆いかぶってかばうラーズが良かったです。

 マリファナごとエイミーが料理されたため村人たちはハイになり、その隙に逃げ出そうとしたところ、檻に刺さってた麻酔吹き矢でラーズの足を刺して眠らせるリーダー、最悪です。主人公とGPSのダニエルはとりあえず森へ逃げます。目が覚めたラーズは、ハイな状態の村人に取り囲まれて生きたまま寄ってたかってかじり殺されます。ラーズはそこまで悪いひとじゃなかったんじゃないかなと思いました……。

 主人公とダニエルが川へ飛び込んだところ、かなり深くてそのまま流される主人公ですが、助けて!ダニエル!ダニエル!ダニエル!と騒いで、ながーい枝で助けてもらってました。最初に墜落した場所を見つけ近寄ると、その場で死んだひとたちが棒に刺され、あたりには火が焚かれていました。確実にヤハ族がいる……。見つけたGPSはバッテリー切れで、棒に刺された人のポケットから携帯を取り出したところ倒れた死体の下敷きになり、助けて早く!早く!と騒ぐ主人公。またも吹き矢されます。

 主人公が目を覚ますと縛られており、どんどん白く塗りたくられていきます。ダニエルはダニエルで棒に縛りつけられて大きい骨的なものでガンガンに殴られ、緑のものを塗りたくられ、大きい大量の蟻にたかられます。最初の講義のシーンの蟻責めってこれのことか!と思いました。でも、食料(人体)は貴重じゃないのかな?蟻に食べさせていいのかな?

 主人公は目元だけヤッターマンのように赤く塗られてもういよいよというところで、笛を吹くところを見せていた子供が手縄を切ってくれて、隙を見て何とか逃げ出します。大人の持ってた(眠らせる系の)粉を吹きかけて返り討ちにするまでは分かりますが、顔中に繋がっているピアスをひきちぎりお腹を蹴飛ばして走り去ったときはぎょっとしました。子供が主人公を逃がしたあとからヤハ族の子供と大人が追いかけてきて、逃がした子供に何やら荒い語気で言い放っていましたが、あのあとこの子が悪い目に合わないといいなと思います……。川岸でヤハ族に追い付かれますが、向こう岸にクロヒョウがおり、そのおかげか逃げ切ることができました。

 森を進むとヤハ族が傭兵と紛争真っただ中で、何やかやあって傭兵につかまり、紛争も何となく収束しました。離陸していくヘリを見て、檻から空へ叫ぶリーダーが吹き矢で撃たれるところはよかったです。食べられるところまで見たかったです。

 ヘリに乗る際も帰った先でも主人公は、墜落して全員死んだと嘘をついていました。先住民のおかげで助かった、怒りや敵意がなく安心して過ごせたと証言し、食人族ではないかとの噂も否定していました。正直何で嘘をつくのかわかりませんでした。当初の目的を完遂するために、あんな極限状態で保護された直後から嘘をつき通してるってことでしょうか……。たしかにヤハ族は怒りも敵意もなく、ただ日々の暮らしの中で手に入った人肉をさばいて食べただけなのかもしれませんが、主人公が嘘をつく理由があまり理解できなかったです。

 その後主人公は悪夢にうなされていましたが、あんなに周りで人が殺され食べられ、恐らくそれを自分も口にしてしまったのに、悪夢に出るのがリーダー復帰(からの首元にくらいつく)なの、本当に怖がっている感じがして良かったです。

 窓の外ではまた別のデモが行われている……で終わりかと思ったら、リーダーの妹から「衛星写真でアレハンドロらしき人を見つけた」という電話がきたところで終わりました。

 

 思っていたほどグロすぎず、どちらかというとヒトコワ系の映画に感じました。保護活動”してあげる”といってわざわざ乗り込んできた人たちであっても、ヤハ族にとっては食料でしかなかったんですね。